ドキドキダブルデートイベント

エミリオ
マディー…君がいてくれるだけで毎日がバラ色になるよ。

マディー
私もあなたに会えてうれしいわ、エミリオ…

エミリオ
僕たちの出会いは、きっと運命だったのさ。

ロディ
ハハハ！まるでレディー・ヴォヤンスさんみたいな言い方だね！

マディー
じゃあ、私は準備してくるわね。

エミリオ
準備って、何の？

マディー
バレンタインデーに決まってるじゃない！

エミリオ
あ、ああ…そうだった。じゃあ、また今夜！

エミリオ
…

エミリオ
ロディ、少し相談があるのですが…

ロディ
何だい、エミリオ？

エミリオ
実を言うと、今日がバレンタインデーなのをすっかり忘れていて…

ロディ
この服、見覚えがないぞ…

ロディ
おじいちゃんが昔着ていた服かもしれないな！

エミリオ
ゴルフ用品を持ってきましたよ！

ロディ
エミリオ…ミニゴルフにはパター以外必要ないよ。

エミリオ
ああ…そうなんですか。

エミリオ
これですか？

ロディ
そう、それがパターさ！

ロディ
ホールには障害物を設置しなきゃね！それだけで、一気に面白くなるんだ！

エミリオ
かなり凝った作りの障害物もありますね。この日のためにずっと計画を？

ロディ
…

エミリオ
素晴らしい出来だ！さすがですね、ロディ！

ロディ
ありがとう！メイソンが手伝ってくれて、ようやく完成したんだ。

エミリオ
ええと…このホールにはどうして火が？

ロディ
ああっ！メイソンの仕業だな！

ロディ
子供の頃、これが大好きだったなぁ！

エミリオ
魚のゼラチンから作ったオーガニックのロリポップです。さ、騙されたと思って食べてみてください！

ロディ
ダブルデートに行くなら、いつものスーツじゃダメだ！

ロディ
着ていけそうなものはないかな…？

ロディ
いいぞ、僕！なかなか決まってるじゃないか！

ロディ
この食材なら、おいしい料理を作れるはずだ！

エミリオ
おいしい料理のレシピなら、いくつか知っていますよ。

ロディ
この食材は僕に任せて、エミリオ！

ロディ
野菜の味を活かせる最高のレシピがあるんだ！

エミリオ
ロディ…これは何ですか？

愛の公式だよ！建築工学をかじった人間なら喜んでくれるはずさ。マディーも気に入ると思うよ。

エミリオ
僕にはよく分かりません…

エミリオ
切れ味の良い包丁ですね！どこでこれを？

ロディ
ええと、これは…ウルスラさんから借りてきたのさ！

エミリオ
シンプルですが華やかな料理ですね。

エミリオ
これはすごい！

ロディ
締めにはピッタリの豪華なデザートだろ？僕の母さんのレシピなんだ。特別な日のためのね！

ロディ
これからは俺の時代だ。

もう何にも縛られない。

エミリオ
すみません、ロディ…これをマディーにプレゼントすることはできません。

ロディ
どうしてだい！？

エミリオ
だって、これは…どう見てもロディじゃないですか！

ロディ
そう？君にも似ていると思うよ。心配ないって！

エミリオ
うーん、そうでしょうか…

エミリオ
ミニゴルフのコースですか！？

ロディ
その通り！マディーもきっと気に入るよ！彼女はエンジニアだし、ミニゴルフの話もしたことがあるから。

ロディ
なぁエミリオ…言いにくいんだけど、僕はマディーのことが好きだったんだ…でもそれは昔の話で…分かるだろ？

エミリオ
変な気遣いはいりませんよ。

エミリオ
ロディがミニゴルフが勧めるのであれば、僕はそれを信用します。ところで、ロディは誰を誘うつもりなんですか？

ロディ
僕も誰かを誘うの！？

エミリオ
もちろん。ミニゴルフはチームでプレイするのが一番ですからね！

ジャッキー
ロディ…まさかあなたが私をデートに誘うなんて！

ロディ
だって…エミリオがダブルデートを計画してるから、僕も誰かを誘わなきゃって思って…

ジャッキー
それはうれしいんだけど、あたなには本命がいるんじゃないの？

ロディ
それはもう昔の話さ。人生は切り替えが大事だからね！

ジャッキー
意外とさっぱりしてるのね！でもそういうことなら…喜んでお供させていただくわ！

ロディ
やった！じゃあパターを忘れないで！

ジャッキー
パター？

マディー
えっ？何コレ！？

エミリオ
君へのサプライズさ！僕たちが初めて一緒に過ごすバレンタインなんだから、特別なものを用意したいと思ってね！

マディー
素敵！オシャレなディナーを期待していたんだけど、こういうのも良いわね！

エミリオ
もちろんディナーも用意しているよ！それにカップルがもう一組来るんだ！

マディー
それは楽しみだわ！

マディー
ジャッキーに…ロディ！？もう一組のカップルってあなたたちだったの？

ジャッキー
ええ！まさかロディに誘われるとは思ってもみなかったけどね！

マディー
へぇ！でも、あなたたち2人はずっとお似合いだと思っていたの。だからうれしいわ。

ロディ
え！？嘘でしょ？

マディー
嘘なんかじゃないわ。黄色いヘルメットの下には優しさが詰まっているものね！

ロディ
わ…分かってるじゃないか！

ジャッキー
ねぇ、マディー…ロディを見なかった！？

ロディ
やあ、お嬢さん方。ゴルフでもしないかい？

マディー
アハハハハハ！何、その恰好？

ジャッキー
ちょっとやめてよ…ハハハ！

ロディ
そんなに変かな…待ってて、すぐ戻るよ！

マディー
エミリオの気合が伝わってくるわ。準備に余念がないもの。

ジャッキー
多分、準備はほとんどロディがやったんじゃないかしら？ずっと走り回ってエミリオを手伝っていたみたいだし。

ジャッキー
他人のためにそこまで行動できる人なんて、すごいと思うの。ロディって、素敵な人なのね！

ジャッキー
ロディ、まるでタイタニックの乗客みたいな格好だけど…その服は何なの！？

ロディ
やりすぎかな？

ジャッキー
ええ、明らかにね。

ロディ
ヘーイ、ジャッキー…

ジャッキー
ロディ、一つ質問に答えてくれない？

ジャッキー
一体どういうつもり！？

ロディ
正直、自分でもよく分からないんだ。デートを成功させたいばっかりに、迷走しちゃったのかも…服装を変えれば君も気に入ってくれるかと思って…

ジャッキー
ロディ！オシャレするのは構わないけど、私に気を遣う必要はないわ！そのままのあなたでいてほしいの。

ロディ
ありがとよ！どっちにしろ、この服装は気に入ってなかったから良かったぜ。

ジャッキー
…その服は今後絶対着ないでね。

ロディ
オーライ…

ロディ
優勝者が決まったみたいだね！

エミリオ
ええ！ロディには感謝してもしきれません。おかげで最高の一日になりましたよ。

エミリオ
心の底から…

エミリオ
おっと、電話が…

エミリオ
大学時代の友人からですね…ちょっと出てもいいですか？

ロディ
もちろんだよ！その間、僕が女性陣の相手をするからさ！

マディー
もう最高に楽しいわ！

エミリオ
うん…それは良かった…

マディー
ミニゴルフがこんなに面白いなんて！工学とスポーツが融合した最高の娯楽ね！

マディー
このホリネズミの顔はちょっと不気味だけど。ふふっ！

マディー
うーん…

マディー
エミリオ？聞いてるの？

エミリオ
あ、ああ..ゴメンよ、マディー。実は…君に伝えておくべきことがあるんだ。

マディー
それで…私に伝えておくべきことって？

エミリオ
その…とても言いにくいんだけど…

エミリオ
これまでの人生で、君ほど深く心を通わせた人はいなかった。出会ってからほんの1年くらいなのにね。

マディー
エミリオ…私も同じ気持ちよ！

エミリオ
そ…そうか…そう言ってくれてうれしいんだけど…だからこそ、僕は君に伝えなきゃならない。僕は…

マディ
…何？

エミリオ
僕は…今夜ボリビアへ発つことになった。魚を助けるためにね。

マディー
発つ？この町を出るってこと？

マディー
しかも今夜！？

マディー
おまけに行先はボリビア！？海に面してすらいないじゃない！

エミリオ
大きな湖ならいくつかあるよ。その中にはチチカカ湖も…

マディー
やめて！？どうしてもっと早くに言ってくれなかったの！？行くことは分かってたでしょ！

エミリオ
本当にすまない…心から謝るよ、マディー！でも、つきさっき電話を受けて、どうしても行かなきゃならなくなったんだ！僕を必要とする人たちのために…

マディー
でも…私だってあなたが必要なのよ…

エミリオ
マディー…

マディー
もういいわ…行って。それで満足でしょ！？

マディー
バカ…