温室

物音を聞いて温室に駆け付けたマディーは、執事のウィンストンと再び鉢合わせします！ウィンストンはマディーにボールトン家のユリの話をした後、姿を消してしまいます。ユリの下に隠されたメモを見つけたマディーは、それがチャーリーが残した新たなヒントであることを知るのです。

https://everyweargames.helpshift.com/hc/ja/11-merge-mansion/faq/514-27-conservatory/

マディー
「ここが温室ね。おじいちゃんのスケッチに描かれていた理由を確かめるわよ！」

マディー
「きゃあっ！そこにいるのは誰！？」

執事
「なんと！曲者め！今すぐ去らねば、我が鋼鉄の燭台の切れ味をーーおや、これは！」

マディー
「執事のウィンストンさん！？ここで何をしてるんですか？」

マディー
「またレオナルドおじさんの命令で盗みを！？」

執事
「そうではありません、ボールトン嬢！ご納得いただけないかもしれませんが、理由をご説明いたしましょう…」

マディー
「レオナルドおじさんの命令でないなら、どうして温室に？」

執事
「私たちは袂を分かちました。ここに来たのはレオナルド様の命令ではございません。」

マディー
「一体何があったんですか？」

執事
「堪忍袋の緒が切れたのでございます。今の私には、職や住む家さえ残されておりません。」

マディー
「どんな命令をされたんです？」

執事
「それはお教えできません。守秘義務がありますゆえ。」

マディー
「でもここにいる理由を説明してもらわないと。レオナルドおじさんの命令じゃないなら、どうして…？」

執事
「かの有名なボールトン家のユリを探していたのでございます！あのユリの香りが…コホン…どうしても忘れられなくて…」

マディー
「そうだったんですね！確かに素敵な花ですよね。」

マディー
「でも…この温泉にはユリ以外の香りも漂っています。何かもっとこう…不快な臭いが…」

執事
「それは、あの臭いに間違いないでしょう。」

マディー
「この悪臭は、あの大きな花が原因？」

執事
「左様でございます…あの特別な花には、暗い逸話がありましてね。」

マディー
「どんな話なんですか？」

執事
「正直、この話をするのは気が進みませんが…この花はただの花ではないのです…」

執事
「ラテン語で「ラフレシア」と呼ばれてるこの花には、「死体花」という別名がありましてな…」

マディー
「死体花！？不気味な名前ですね…でも、この悪臭の説明は付くわ。」

執事
「ラフレシアは非常に珍しく、原生林以外ではまず見られない花でございます。人の手で育てるには、相当な労力と注意が必要となるのです。」

執事
「ここにある種がまさにそれ…あなた様の物でございます。」

執事
「これがラフレシアの種と栽培キットでございます。とはいえ、あなた様に死体花が育てられるかは未知数ですな。かつてあなた様のーーおっと、これ以上はお話できません。」

マディー
「私の何ですって！？誰がラフレシアを育てたことがあるんですね？一体なぜ！？」

執事
「その話は、また別の機会に。私が用があるのはボールトン家のユリなのですから。」

マディー
「暗い逸話だとしても、いつか絶対に話してもらいますからね！ところでウィンストンさんに聞きたいことがあるんです。チャーリーおじいちゃんと話したことはありますか？」

執事
「もちろんでございます。チャーリー様とは、友人同様のお付き合いをさせて頂いておりました。」

マディー
「おじいちゃんは、まだ生きてるんです！ついこの間、電話があったんですよ！」

執事
「やっぱり！思った通りでございます！」

マディー
「おじいちゃんが生きてるとわかっていたんですか？どうして！？」

執事
「チャーリー様が「お亡くなりに」なる前に、面倒事に巻き込まれていると、レオナルド様からお聞きしたのです。」

執事
「「チャーリーが夜逃げしても不思議じゃない」とさえ言っておられましたからね。」

マディー
「どんなことに巻き込まれてたんですか？」

執事
「それは私にもわかりかねます。」

マディー
「この温室について何か知りませんか？ここは特別な場所なんでしょうか？」

執事
「ええ。ウルスラ様とご結婚される数年前に、チャーリー様が建てたのがこの温室でございます。」

執事
「チャーリー様は、ウルスラ様のお気に入りであるボールトン家のユリの花を咲かせるため、日夜精を出しておられました。」

マディー
「おじいちゃんの居場所を突き止めたいんです。ここに何か手がかりはありませんかね？」

マディー
「ウィンストンさんがいない！？突然消えちゃった！」

マディー
「でも今はウィンストンさんじゃなくて、おじいちゃんのことを優先しなきゃ…」

マディー
「確かウィンストンさんあ、ボールトン家のユリは、おじいちゃんが植えたものだって言っていたわね…」

マディー
「ユリの鉢に手がかりが隠されているかもしれないわ！」

マディー
「思ったとおりね！古い封筒の中に何かが入っているわ！おじいちゃんが書いたものかしら？」

マディー
「ユリウスさん、いいところに！古い手紙を見つけて、今から読むところなんです…」

マディー
「「この手紙を読む誰かへ。この私、チャーリー・ボールトンはまだ生きている」」

マディー
「「この手紙を読んでいるということは、妻のウルスラがチャーリー・ボールトン殺害の罪を着せられたということだろう」」

マディー
「「ウルスラは無実である。その証拠はすべてボールトン家の邸宅に隠されている」」

マディー
「これは大発見ね！手紙を警察に見せれば、おばあちゃんの無実が証明されるはずよ！」

ユリウス
「そううまくいくとは思えないな。」

ユリウス
「まず、手紙の主がチャーリーであるという証拠はない。それに、手紙が彼の推定死亡日の後に書かれたという確かな証拠も存在しない！」

ユリウス
「ウルスラの無実を証明するには、決定的な証拠が必要だ。手紙を警察に持って行っても無駄だろう。」

マディー
「なら、やるべきことは1つね。邸宅の中に入らないと！」

マディー
「おばあちゃん！邸宅の中に入りたいんだけど、鍵を貸してくれない？」

ウルスラ
「ついにこの日が来たのね…でも駄目よ。中に入ることは不可能だわ。」

マディー
「どうして！？」

ウルスラ
「チャーリーが亡くなる1年前、彼は邸宅中に罠を仕掛けたのよ！」

ウルスラ
「鍵をシリンダー式からコードに切り替えて、世界最高のセキュリティシステムを取り入れた…」

ウルスラ
「このコードを間違えると、罠が作動して邸宅が封鎖されてしまうの。」

マディー
「そのコード、覚えてないの？」

ウルスラ
「忘れちゃったわ。ずいぶん前のことだからね…」

ウルスラ
「このことは忘れた方が身のためよ。お庭のお手入れを続けましょう。」

マディー
「絶対に死体花の真相を調べて、育てていた人の正体を突き止めてみせるわ！でも、今は…」

マディー
「邸宅の中に入って、おばあちゃんの無実を証明しないと！くさ～い花と一緒に温室に過ごしている時間はないわ！」

マディー
「でも、そうしたら花が枯れちゃうかもしれないわ…」

マディー
「そうだわ！念のために温室の様子を絵に描いて、記録しておきましょう！」

マディー
「まるでチャーリーおじいちゃんのスケッチみたい！ふふっ、ボールトン家の血は争えないわね。」

マディー
「立派な花がたくさん咲いたわ！園芸家じゃないけど、これで温室はカンペキって言えるわね！」

マディー
「本当にキレイな花ばかりよね！チャーリーおじいちゃんのお気に入りの場所だったのも納得だわ。おばあちゃんのためにボールトン家のユリを植えるなんて、優しい人だったのね。」

マディー
「それにユリの香りで、死体花の悪臭が中和されたみたい。」

マディー
「死体花を立派に育てられたなんて、まだ信じられないわ…ボールトン家の誰かさんも成功したみたいだけど…」

マディー
「ま、その真相はいつか突き止めてみせるわ！さてと…もう栽培キットは必要ないわね。」

マディー
「どこかに保管しておきましょう！」

マディー
「罠を作動せずに邸宅に入る方法があるはずよ！」

マディー
「ウィンストンさんなら知ってるはずなのに…都合よくいなくなっちゃうなんて！」

マディー
「おじいちゃんのノートに、手がかりが残ってないかしら？」

マディー
「これといったヒントはなさそうだけど、温室の隣に墓地のスケッチが描かれてるわね。」

マディー
「これで、次の行き先は決まりね！」

マディー
「絶対に邸宅の中に入って、おばあちゃんの無実を証明するんだから！」